2027年新規定「WRC27」の3大ポイント
1.マシンコストを約50%削減(上限価格を約34.5万〜35万ユーロに設定)
2. 大手メーカー以外の「チューナー/プライベーター」も最高峰クラスに参戦可能
3. ボディ形状の自由度大幅アップ(ハッチバックだけでなくセダンやSUV、プロトタイプもOK)
1. 新規定導入の背景
現行の「Rally1」規定マシンは、非常に高性能で迫力がある一方、1台あたり
約100万ユーロ(約1億6,000万円以上)と言われる高額な開発・維持コストや、
複雑なプラグインハイブリッド(PHEV)システムがネックとなっていました。
その結果、トップカテゴリーにフル参戦するメーカーが
「トヨタ」「ヒョンデ」「Mスポーツ(フォード)」の3陣営という課題を抱えていました。
「WRC27」ではまず、最高峰クラスの迫力やスピード感を保ちつつ、
コスト上限を34万5000ユーロ(約6,000万円強)まで引き下げることで、
新規参入のハードルを大きく下げることを目的としています。
2. マシン・技術規定の主な変更点
Rally1(現行) ⇒ WRC27(2027年〜)
車両価格上限 : なし(実質約100万ユーロ〜)⇒約34万5,000ユーロ
パワートレイン: 1.6Lターボ (※2025年にPHEV廃止)⇒1.6Lターボ(内燃機関)ベース
ベースパーツ:専用の超高額コンポーネント⇒Rally2車両のパーツをベースに流用
ボディ形状:Bセグメント級ハッチバック主軸⇒セダン、SUV、ハッチバック、プロトタイプ等
ホモロゲーション期間: 短期〜中期改定 ⇒10年間の長期固定枠組み
パワートレインとシャシー
Rally2コンポーネントの活用: エンジンやトランスミッション、サペンションの基本設計に
普及クラスである「Rally2」のコンポーネントを活用してコストを抑えます。
パイプフレーム構造と自由なボディ: FIA共通のセーフティセル(スペースフレーム)を核と
して、ボディパネルは量産車に近い形からコンセプトカー・プロトタイプまで柔軟に設計可能。
サスペンションの進化: Rally2ベースでありながら、ダブルウィッシュボーン式サスペンション
などを採用し、トップカテゴリーにふさわしい走行性能を確保します。
「コンストラクター」の定義拡大と新勢力の参入
WRC27では、自動車メーカー(OEM)だけでなく、独立系のモータースポーツエンジニアリング
企業やレーシングチューナーも「コンストラクター」として認定されます。
カスタマー販売(市販)義務
コンストラクターは「ホモロゲーション取得後24か月以内に最低10台を製造・販売できる体制」
を整えるルールが盛り込まれました。これにより、プライベーターでも最高峰マシンを購入して
参戦しやすくなります。
2027〜2028年の「Rally2エアロキット」特例
WRC27導入の2年間(2027年〜28年)は、現行のRally2車両に専用の空力パーツ(エアロ
キット)を装着することで、最高峰クラスへ一時的に出走できる移行措置も認められます。
グリッド上の台数を早期に増やし、迫力あるレースを展開するための工夫です。



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